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夏ミカン落雁の進化は続く

 

今月のサロンで扱う「夏ミカン落雁」、初日までにいったい何回試作品を作ったことか!

 

そもそもは十八番だと公言している(笑)『夏ミカンピールチョコ』を和菓子に応用してみたいと前々から狙っていたのが、この長い道のりへの始まりだったわけです。

 

10年来の自信作『夏ミカンピールチョコ』は「これだっ!」という完成形にまで一応達しているのですが、いざ和菓子への応用となると、うーんなかなか難しいです。

 

夏ミカンピールチョコ
夏ミカンピールチョコ

 「落雁」での応用というところまでは方向性が決まりましたが、

 

ハード系落雁にするかソフト系落雁にするか。

「打ち物」にするか「押し物」にするか、

チョコ掛けしていない夏ミカンピールの砂糖漬けを使うわけですが、どういう形で使うか。

完成品(ドライフルーツ)を少し水で戻してから使う?

しとり蜜(水分調整)に何を使う?

もち米の粉は何を使う?

 

ココアを混ぜてみたり。

ママレードを裏ごししたり。

砂糖漬けをみじん切りにしてみたり。

 

細かく配合を変えたり、加える粉を変えたり、しとり蜜を変えたり・・・。

うーん、いまいち。少しなにかが違う。

 

10パターン以上いろいろ試しましたが、なかなか決まりません。

しかし、今月のサロン初日がもう迫ってきていますので、とにかく決めなければ。

 

 もう時間がない。

 

で、決めました。

 

2018年の夏ミカンのシーズンは終わりに近づいていますので、今年はこれでよしとしましょう。

昨日、6月第一回目のサロンになんとか間に合わせました!

今の時点での満足度は、試作品中トップです!

 

組み合わせはこうです。

 

 粉類・・・粉糖/上南粉/寒梅粉/玄米粉

 水分・・・クリームチーズ/夏ミカンママレード

 プラス・・・夏ミカンピールの砂糖漬け/くるみ

 

これらの材料を使って、「押し物」落雁にします!

我ながら、水分調整にクリームチーズとはよく思いついたものです!!

 

クリームチーズの酸味とママレードの甘みと玄米粉の香ばしさとくるみの脂分が夏ミカンピールの砂糖漬けをしっとりと包み込んで、酸味と甘味のバランスがちょうどいい。

 

良さげなソフト系落雁ができあがりました。

初日に参加してくださった方々の評判も上々です!

 

まだまだ進化し続けると思われる『夏ミカン落雁』ですが、今年はここらへんで手を打つことにいたしましょう!

2018年度バージョンはこれにて終了。

 

進化のほどは来年へのお楽しみにつづく、ということで!