木の芽の香りいっぱいのお餅

5月の風薫る爽やかな季節にぴったりのお餅(外郎製)が「木の芽餅」です。

山椒の新芽の香りを餡子に忍ばせるって、いったい誰が考えたんでしょうか?

 

『味噌+山椒 木の芽』の組み合わせの妙に、春が進み初夏近しの季節感を敏感に感じ取るのがわたくしたち日本人です!

「香り餡子」の応用編というか、いえ上級編でしょうか。

 

細かく砕いた氷餅をまぶし「木の芽餅」を作ります
細かく砕いた氷餅をまぶし「木の芽餅」を作ります

 

山椒の葉っぱをたくさんもらってきました。

 

山椒の葉っぱは、普通叩いて使います。

 

叩くことで組織が壊れ中の精油成分が出てくるからです。

 

刻まないで使う時は生の葉っぱでほんのりとした香りを十分に楽しむことができますが、細かく刻んで使う場合は水分がじゃまをして良い香りが少し劣るように感じるのですが。

 

そこで実験をしてみました。

写真左が生の葉っぱ、右が60度で4時間乾燥器に入れた葉っぱです。

 

乾燥山椒の葉っぱを混ぜ込んだ風味豊かな味噌餡
乾燥山椒の葉っぱを混ぜ込んだ風味豊かな味噌餡

 

さて、山椒の葉っぱ、生で刻むのと乾燥させてから刻むのではどちらがより強く香りがでたでしょうか?

 

乾燥した方は葉っぱはパリパリになっていますが香りはしません。

生の葉っぱは(特に叩くと)良い香りがします。

 

しかし、これを細かくもみほぐしてみると・・・。

もみほぐすことによって、乾燥葉っぱからすごく良い香りが放出されるではありませんか!

生の葉っぱよりも香りは強いかもしれません。

 

餡子に混ぜる時は水分がない方が断然嬉しいですし、香りの持続性も長いように感じます。

 

結論:「使う寸前に乾燥葉っぱを揉みほぐす」のが一番香りが楽しめるようだ。

 

 

しばらく山椒の枝を花瓶に挿しておきましょう。
しばらく山椒の枝を花瓶に挿しておきましょう。
外郎生地で木の芽味噌餡を包みました
外郎生地で木の芽味噌餡を包みました

 

さあ、木の芽の香りで初夏をいっぱい感じてみませんか!

2018年5月のサロンで「木の芽餅」を作ります。)