干菓子の「吹き寄せ」の中にある薄く伸ばした紅葉や葉っぱは生砂糖(きざと)からできています。生砂糖(きざと)とは、寒梅粉と砂糖と水を混ぜてよくこねたものですが、薄く薄く伸ばしたものを型で抜くと、いろいろな形が出来上がるので工芸菓子には欠かせない材料です。
生砂糖(きざと)は薄く伸ばすのが大変なのですが、伸ばした生地を単に型で抜くだけでなく、もう少し大きなものもできないかなと考えました。
デザイナーズカッターナイフでどれぐらいカットできるだろうか?
生砂糖自体が乾燥してくるので、いかに手早く切り抜くことができるか。時間との勝負です。
そう、これは生砂糖をキャンバスにした切り絵。「スイート切り絵」と命名したわたくしは、すっかりその魅力にとりつかれてしまいました。
直径12㎝ほどの生砂糖生地を切り抜くのに1時間ほどかかります。それ以上時間をかけると、乾燥が進んで割れやすくなります。
1〜2mmに生砂糖を薄くのばす作業も、いつも均等の厚さに揃うわけではないので、当然、厚めの生地はカットしにくく薄めの生地はカットしやすいです。
春夏秋冬をカットしてみました。
「スイート切り絵」は今後ももっと研究してみたい課題の一つです。