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2020年10月のサロン報告

実りの秋を迎え、和菓子も秋模様全開です。

『神無月、いも、栗、ナンキン大集合』と銘打った10月は全6回の開催、16名の方が参加してくださいました。

ご参加くださいました皆さま、ありがとうございました。

 

飾り羊羹で秋のイメージを
飾り羊羹で秋のイメージを

★「雪平生地・栗餅」

雪平生地とは、卵白を使って真っ白に仕上げる餅菓子です。

 

 大福に似ていますが、大福よりもコシがあってしっかりどっしり、しかしなめらかな食感です。

 

いつもは電子レンジで作る練り切り生地も今回は、お鍋で作りました。

 

「蒸す→練る→火にかけながら練る」という工程ですが、火にかけながら練る工程では、

 

 1)砂糖と混ぜながら、

 2)次に白餡と混ぜながら、

 3)最後にメレンゲと混ぜながら

 

というかなりの重労働を続けて行い、和菓子職人さんたちの苦労を少しだけ体験いたしました。

 

苦労して作った生地に、栗の甘露煮丸々一個を中に入れて包んだ「栗餅」が大好評だったのは言うまでもありません。

女子はおいもさん大好きです
女子はおいもさん大好きです

★「おいもさん」

まるで本物そっくりのおいもさんを作りました。

 

使う材料は、白餡とこし餡とサツマイモのみ。

シナモンをたっぷりと効かせたおいもさんです。

 

あとひとつ隠し味が入っています。

サツマイモの繊維の感じがこれによってとてもリアルに再現できました。

「とろろ昆布」です!

 

そのままでも美味しく食べられますが、オーブンで少し焼くことによってさらに焼き芋の雰囲気が出せました。

 

バターナッツカボチャ
バターナッツカボチャ

★「ぜんざい風カボチャ団子

これも女子が大好きなカボチャです。

 

カボチャ団子を作るのに、どんな粉と合わせるのが一番食感が良くモチモチ感が出せるか、何種類も試してみました。

 

 A:白玉粉を使う(蒸す)

 B:上新粉を使う(蒸すと焼く)

 C:片栗粉を使う(蒸すと焼く)

 D:きな粉を使う

 

ちなみに今回使うカボチャは「バターナッツ」です。

甘さ、柔らかさ、ねっとり感、調理のしやすさ等を考慮して選びました。

 

そして実験の結果は、食べた人の感想順に並べると評価の高いものから

 

 AC→D→B

 

となりました。

本当は、もう少し時間があればきな粉を使ったカボチャ団子を作ってみたかったのですが、これは次回の課題に。

 

上新粉を使うというのは、オーソドックスですがモチモチ感はやはりもち粉系にはかないません。

 

ぜんざい風ということで、茹で小豆をたっぷり敷き詰め、トッピングには良く炒ったナッツ類とカボチャの種を載せました。

 

美味しいものが溢れている10月、堪能していただけたと思います!

寒天で固めた和風マシュマロ
寒天で固めた和風マシュマロ

★じっくりラボ「卵白を使う」

月に一度のじっくりラボ、10月は「卵白を使う」です。

 

和菓子にも卵白を使うお菓子は結構あります。

 

「雪平生地」しかり。「淡雪羹」というお菓子もあります。また鳳瑞(ほうずい)という和風マシュマロのようなお干菓子もあります。

 

”メレンゲにして使う”という点は同じですが、使い方はいろいろです。

 

 1)求肥と合わせて「雪平」にする。

 2)羊羹生地と合わせて「淡雪」にする。

 3)寒天と合わせて「鳳瑞」にする。

 

この3つを一度に作ることで使い方の違いを知ろうという、じっくりラボでした。

 

また、卵白の代わりとして「ひよこ豆の煮汁」を使う方法もあります。

今回、和風マシュマロにはこの「ひよこ豆」メレンゲを使ってみることに。

 

今後の課題として宿題になっている部分もあります。〔詳細は省きます)

 

いろいろ実験してみたいというこちらの要望に気長に付き合ってくださる参加者の皆さまには本当に感謝感謝です! 

和菓子100人分製作ボランティア
和菓子100人分製作ボランティア

★和菓子100人分製作プロジェクト

 

同じエリアで、ガーナ人のトニー・ジャスティスさんがこども食堂を開催してくださっています。

 

今は月2回のお弁当配布に切り替わっていますが、一人寂しく食事を摂るこどもたちのために少しでもお役に立ちたいという思いで始められた事業です。

 

9月からこの事業に和菓子を提供しています。

 第2回目の10月は「ハロウィン・薔薇おはぎ」を作りました。

 

バターナッツかぼちゃをかぼちゃ餡クリームにして、たくさんの薔薇を作っていきます。

 

せっかく仕上げたバラが形崩れしないよう、容器も慎重に選びました。

 

かなり難易度の高い作業となりましたが、ボランティアで参加してくださった皆さまは「和菓子大好き、作るの大好き」の方々ばかり、楽しんで作ってくださいました。

ありがとうございました。

 

 

◆10月のサロン第1日目。

お二人の参加でした。初日なので段取りがつかめなくて慌てるかなと思いきや、予想に反してスムーズな進行です。

 

◆サロン2日目もお二人参加です。土曜日午前中のサロン。丁寧で繊細な作業をする人たちです。ナッツがダメなお子さん用にカボチャの種だけを飾った容器も。

 

◆お2人が続きます。3回目。物静かなお二人が黙々と作業しています。

飾り羊羹の色付けは人それぞれ、色とりどり、まさしく錦繍の秋ですね!

 

◆4回目もまたまたお二人です。今月はお二人参加が多いですがソーシャルディスタンスという意味では、ちょうど良い人数かもしれません。

初めての方が参加してくださいました。

ぜんざい風カボチャ団子の中に、雪平生地を団子にして載せてみるというアイデアを出してくれた人、ナイスアイデアでした!!

 

◆サロン5回目は「じっくりラボ」。お一人欠席で3人のご参加でした。

どの方もベテランでいらっしゃいますので、何をしたらよいのか、こちらの意図を汲み取ってくださるのも手慣れたものです。鳳瑞はナッツ類が重すぎるためナッツ類が下、メレンゲを上とし、チラシとは逆のやり方で作ってみました。大成功です!

 

◆サロン6回目は「英語で和菓子」。

冒頭だけはきちんと英語でご挨拶、そして概要説明も。

あとは作業が始まると日本語です。喋る方も聞く方も手がついて行かなくなりますのでまあこれでいいということで。楽しくがモットーのサロンです。

 

◆100人分和菓子製作の日

今回もマスクにフェイスシールド、三角巾・エプロン・ゴム手袋装着という厳重な態勢で臨みます。(後半、フェイスシールドは作業しにくくて外しています)

 

バラおはぎは口金を使いますので、得意な人とあまり得意ではない人に分かれます。

 

しかし、皆さんがご自分の得意分野で分担作業をしてくださいますので、1時から5時という4時間をもって全作業が終了いたしました。

 

ハロウィンらしくカボチャを使って、一個一個丁寧に作り上げました。

 

みんなが驚き喜んでくれるような笑顔を想像しながらのボランティア活動、充実感いっぱいです。